なぜ飲食店の厨房換気は、失敗するのか?
なぜ飲食店の入り口近くの客席は、寒いのか?
答えは、給気がない事が原因です。
「換気」とは、排気だけでなく、「排気と給気」両方を意味します。
厨房の汚れた空気を排気するためには、給気:外のきれいな空気を取り込むことが重要です。
たとえば「醬油さし」を例に説明すると出口と給気穴のどちらか片方でも詰まっていれば出が悪くなりますよね。 そう換気も同じしくみです。「排気と給気の両方」が必要です。
このため、厨房に給気を設けていないと、客席から空気を引っ張り、入り口扉から外気が入ります。結果、入り 口扉近くの客席が寒くなります。
今回の新型コロナ感染場所に共通する「換気が悪い」とは、具体的には「給気がない」或いは「給気が少ない状態」のことです。推測ですが、豪華客船や古い病院施設・ライブハウス・イタリア他欧州の古い石造り建物。これらは、風通しが悪い造り・給気を考慮していない造り・冬場は寒いので「窓を開けない」。結果、換気が悪い空間となります。くれぐれも「換気がいい」とは、給気:外のきれいな空気を取り込むこととご理解ください。

目には見えない換気状態。

具体的に「換気がいい」とはどういう状態?
ビル管理法のうち換気に関する項目は以下のとおり。
・浮遊粉じんの量:空気 1 m3につき 0.15mg 以下
・一酸化炭素の含有率:10 ppm 以下
・二酸化炭素の含有率:1000 ppm 以下

飲食店舗スタッフ...あるある

一般の飲食店舗スタッフの方々のお話。「実は、店舗天井部に給気口(制気口 VHS フィルター付など)があるのですが、夏冬共に寒暖差(ドラフト)を強く感じるため、給気口を閉鎖している」とのこと。…あるある!

原因はひとつひとつの器具吹出し風量が多く、例え左右に散らしても寒暖差(ドラフト)を強く感じるためです。
この課題をスケルトン仕上げ店舗の場合なら、KISUI の布製ホースダクト SA-215φ-1000L(A)をご活用いいただければ、穏やかにドラフト感なく新鮮外気を拡散できます。

スケルトン仕上げ店舗等

表面にデザイン印刷できる|つなぎはファスナー|平たくたためるダクト

ミキシングによる給気ドラフトを抑える方法

厨房排気フード設計メモ

そもそも、厨房排気フードに標準サイズというものはなく、厨房機器の配置により一品一品設計します。建築基準法施行令第 20 条の 3 第 2 項(最低限必要とされる換気風量)を順守しつつ使い勝手良く設計します。
まず、平面的には湯気や油煙が上がる燃焼厨房機器を覆うように、断面的には下面は火元から1m以内が望ま しく、上面は埃がたまらないように天井面までとします。
V=NKQ
V: 必要排気量(m3/h)
N: 定数(フードの形状・寸法により定められた数値 20/30/40)
K: 理論廃ガス量(m3/kW ・ h)または理論廃ガス量(m3/kg)
Q: 発熱量(kW)または燃料消費量(kg/h)(m3/h)
※ K=0.93m3/kW・h
ただ、本来なら排気フードを必要としない部分もレイアウトや施工上の都合で、一体的に設計することがあり ます。また、最低限の建築基準法(理論廃ガス量)に基づく排気風量とした場合、排気フードサイズが大きす ぎて吸い込み面風速が~0.5 m/s 未満と、ゆるやかになります。例えば以下のような場合です。
面風速が 0.5m/s 未満の場合、勢いよく上昇する湯気や油煙が、フード内に吸い込まれず漏出するため衛生上懸 念されるカビや汚れの発生原因となります。なお、最低限の建築基準法(理論廃ガス量)を順守し、且つ実務 的な排気フードサイズの面風速から設計する方法があります。この場合は、排気フードの設置状態(排気フー ドが壁面に対してどのように設置されているか)により面風速の推奨値があります。
【面風速 VF の推奨値】※三菱電機株式会社 換気送風機カタログ技術編より
VF =0.9~1.2 m/s (四周開放)壁面がない
=0.8~1.1 m/s (三辺開放)1面が壁面
=0.7~1.0 m/s (二辺開放)コーナー壁面
=0.5~0.8 m/s (一辺開放)壁面に囲われている
必要風量 Q(m3/h)=A・VF・3600
VF:面風速(m/s)
A:フード開口面積(m2)
A=W(フード開口幅)×D(フード開口奥行)
壁面がない
1面が壁面
コーナー壁面
壁面に囲われている
まとめ:排気フード風量 ≧ 面風速設計値 ≧ 理論廃ガス量計算値
現実的には、居抜きで借りた店舗や様々な立地条件があり推奨値にならない場合が多々ございます。
皆様のお店は、推奨値に比べていかがでしょうか。ご満足されていますでしょうか。
この他、厨房排気の吸いがそもそも弱い場合。設計時の排気ファン風量静圧能力不足が考えられますし、最近 急に吸いが悪くなった場合は、排気ファンのベルト破損・ベヤリングの摩耗や極度の油汚れなどが考えられま す。排気フード内グリスフィルター同様に、厨房ファンも、定期的なメンテナンスを必要とします。
※維持管理には、業務用エアコン法定フロン点検を合わせた保守点検サービスをお勧めしています。
路地裏の隠れ家レストランや居酒屋、行列ができる焼き肉店から複数店舗が入るフードコートなど。
お店により厨房機器や排気ファン設置場所が違えば、適切な換気システムも違ってきます。
弊社に勤務する実務経験 20 年以上の技術者並びにアウトソース技術者達が、
飲食店や食品プラント施設など過去に携わった事案合計は 1000 件を超えています。
飲食店の空調換気設備の設計施工改善は、
私たち気水工業株式会社の専門分野です。
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